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内之浦公会堂(八幡浜市)

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名称 内之浦公会堂(内之浦自治公民館)
住所 〒796-0201
愛媛県八幡浜市保内町川之石5番耕地41 map
TEL 八幡浜市教育委員会 生涯学習課
電話0894-22-3111(内線8513)
営業時間 外観見学自由
建物の中の見学は要予約
駐車場 無し

インフォメーション

内之浦公会堂

 内之浦地区の住宅街に、ひときわ目を引く建物「内之浦公会堂」があります。 内之浦公会堂は、1937年(昭和12年)、当地区出身の「那須金市」翁の寄附(当時の金額5,000円)を受け、地区住民の公会堂(集会場)として建築、翌年完成しました。建築したのは「那須金市」翁と同姓、同年代で親交が深く、当地区を中心に棟梁として活躍していた「那須喜八郎」であり、西洋建築を意識した造りとなっています。平成13年4月には国の登録有形文化財に登録されました。今でも地区の公民館として活用されており、住民に親しまれ、大切に管理されています。取材に伺った際も、近所に住む区長さんに詳しく説明していただきました。

外観

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 洗い出し技法の外壁に、基礎・台座には花崗岩が敷き詰められ、とても豪華な外観です。入り口上部の「公会堂」の文字の下にはアカンサスの葉、軒下にはアーチ型の装飾が施されるなど、随所に西洋風のデザインが見られます。スライド式の窓や玄関上に設けられたバルコニーなども当時としては大変めずらしいものだったそうです。喜八郎率いる大工集団の中に立派な左官職人など優秀な技術者がたくさんいたことが伺えます。

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 建物の正面(道路側)から屋根を見上げると、平らな陸屋根に見えますが、離れて見ると瓦葺きの屋根が見えたり、裏(海側)に回ると雨戸があったりと、とても不思議な建物です。正面からの見方を意識しているので、正面は洋風、裏(見えない部分)は和風の造りになっているそうです。

 内之浦地区がある保内町川之石地区は特異な経済発展をした地域であり、昭和13年頃にこのような立派な公民館があったのはここだけだそうです。

内部

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 内部は2階建てになっており、1階・2階ともに丁寧に造られた和室を備えた和風の造りになっています。雨漏りで多少補修していますが、ほぼ建築当時そのままの状態で今も使われています。

 1階は小集会用の和室が2部屋あり、炊事場やお手洗いも昔の配置のままです。建築当時、炊事場を備えた公会堂は他にはなかったそうです。

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 2階の和室は38.5畳の大広間であり、舞台や緞帳(どんちょう)も設けられています。昔は娯楽場として演芸が行われたり、結婚式やお葬式の会場としても利用されたりしていたそうです。

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 2階の天井にはたくさんの穴が開いています。これは太平洋戦争中に受けた、グラマン機による機銃掃射の跡であり、2階天井に27箇所、他にも1階天井に5箇所、1階柱に2箇所の銃撃跡が確認され、床下からは薬莢や弾が見つかりました。機銃掃射がどれだけの威力があったのかを物語っていて、取材した私達もびっくりしましたが、幸いけが人は一人も出ていないそうです。国の登録文化財に登録される際も、戦争の負の遺産であるという点が大きな要素となっているようです。

 区長さんからいただいた資料の中に、棟梁である那須喜八郎さんの娘さんが、父親について語ったことを記録した書類がありました。娘さんの心に残る父の言葉として“人は死すが建物はいつまでも残る、新築時にはどの大工さんが建てた家も同じに見えるが、10年たった時違いが出てくる、だから手抜きはできんし、材料・資料も良い物を選ばんといけない”という言葉がありました。それを見て、空襲や災害に遭いながら、建築後何十年経った今でも大切に保存され、人々に注目されている理由が分かる気がしました。

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西のおやけ(菊池邸)

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 内之浦公会堂を佐田岬方面へ少し進んだところに、廻船業で栄えた菊池家の邸宅があります。広大な敷地に建つ豪華な建物で、屋根には天窓、外壁には「鏝絵(こてえ)」や「曲水の透かし彫り」などの装飾が施されています。

 建物横の路地に入ると、赤レンガの塀があったり、洋館が見えたり、正面から見るのとはまた違う雰囲気になっています。赤レンガの塀は、レンガの長手と小口が交互に入っている「フランス積み」という方式で積まれています。
 建物内には入れませんが、外から見ただけでも繁栄した時代が分かる、とても立派な建物です。

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慈眼庵青石の石垣

写真石垣に組み込まれた灯明台 写真 

 菊池邸の近くに慈眼庵青石の石垣があります。
 この辺りは港町であり、船の行き来で栄えた場所なので、それを表して造られたのではないかといわれています。
 海の輝きを表しているかのような青石が上手に組み合わせて造られていて、石の色がまさに海の色に見え、とても綺麗でした。
 現在は、ミニ四国88箇所(別名:新四国88箇所、地元での88箇所を参拝するコース)のスタートの場所になっています。

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鍰(からみ)レンガ群

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 内之浦公会堂を佐田岬方面へ少し進んだ場所にからみレンガ群があります。
 この付近はかつて、別子銅山に次ぐ生産量を誇っていた大峯鉱山があったそうです。銅鉱石を掘り出して、それを沖合いの佐島と言う小さい島に運んで製錬をしていました。その製錬の過程でできた残りかすをリサイクルしたものが「からみレンガ」です。保内町では「佐島レンガ」とも呼ばれています。
 レンガには銅分が残っているので表面に緑青が噴いており、当時の製錬技術がうかがえます。鉄分を多く含み硬くて丈夫であり、重さは1個40kgもあるそうです。レンガ群の下の斜めに積んでいる青石の石垣との色合いもおもしろく感じました。

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